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Fig-8 Conception of an underwater surveillance system

Table-7 Equipments tat constitute the system

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システムは、多量の測深情報を短時間のうちに入手するナローマルチビーム測深ソナーを中心とし、絶対位置の把握にリアルタイムキネマティックGPS、船体動揺の影響をキャンセルするための動揺補正装置、方位検出装置さらに超音波を利用した水中位置測定装置など様々な検出装置より構成されている。システムの運用イメージを図−8に、使用機器一覧を表−7に示す。また特に、ナローマルチビーム測深ソナーは図−7のように新たなチルト(首振リ)機構を付加することにより支援台船等の1点に設置するだけで広範囲の海底地鉄データの測定が可能となった。
得られたデータは三次元情報として一括管理され、今急速に進化しているコンピュータグラフィック(CG)イメージを採用して容易に理解できる表示を目指した。さらに、超音波水中位置出し装置によって検出された水中バックホウはCRTの海底地盤上に描かれ、操作員は地盤と水中バックホウとの相対関係を確認しながら作業することが可能となっている。3Dモニタリング側を図−9に示す。計源データは必要に応じて解析処理され、断面図や図−10に示すような三次元画面等で提供される。
また、3D表示の視点を変化させることによって、あたかも水中バックホウの位置から海底地盤を見るような表現を再生することができる。
さらに操作に必要な視界が確保できない海域においては、水中で稼働する施工機器へ直接取り付けることにより「水中視認装置」としての応用も考えられる。

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Fig-9 Exampl of 3D monitoring

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Fig-10 Exampl of 3D output

8.おわりに
水中バックホウは、いくつかの工事実績から水中での捨石均し作業が十分に可能であることが確認された。
今後は、水深、波浪、濁り、天端均し・法面均し、投入精度・均し精度荒均し等の施工条件の異なる捨石均し工事、または、各種アタッチメントを用いて多種多様な工事に積極的に導入し、潜水士の視界を確保できる水域では確実に施工できる機械に仕上げ、工法の普及に努めていきたい。
また、水中バックホウに限らず、今後の水中施工は濁りのある水域が対象となると考えられるため、開発中の施工管理装置についても欠くことのできない要素技術として発展させていきたい。

 

 

 

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